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起業コースの生徒がオープンスクールで会社設立に向けての取り組みなど活動発表しました!
「好き×学び」で自分の未来を切り拓いているワオ高生のリアルが分かるとして、大好評の企画となっているのが「ワオ高生が先生になるプレゼンショー」です。
1月27日のオープンスクールで実施した第6弾では、起業コースの生徒4人が現在設立を目指している株式会社について紹介し、全国の小中高校などに出向いて高校生が「先生」となる事業「アオハル先生」の様子を実際に披露しました。
「起業家」としても忙しい日々を送るワオ高生たちのプレゼン内容を詳しく紹介します。
アオハル先生とは
ワオ高校起業コースでは、今年4月に株式会社ブルースプリングの設立を目指しています。
現在は、事業内容を練り上げ、起業資金集めを計画しているところです。
その一つが「アオハル先生」。全国の小中高校などにメンバーが出向き、自分たちが通信制高校を選んだ理由や「好き」の気持ちで自ら学んでいることなどを伝え、悩んでいる同世代の人たちに新たな価値観をもってもらい、居場所を見つける手助けをする事業です。
今回のオープンスクールでは、実際に授業で披露する予定のコンテンツを披露してくれました。
通信制高校について(2年生、N・Kさん、S・T君)
日本では現在、12人に1人が通信制高校に通っています。
ワオ高校が全国の中3生に保護者に実施した調査では、約8割の人がその事実を知らず、不登校の生徒が選ぶ高校であると思っている人が多いという結果が出ています。
N・Kさんは「まだまだ、ポジティブなイメージで通信制高校を選ぶ人は少ないと思われているのが現状。そんな通信制高校のイメージを変えていきたい!」と力強く宣言しました。
イメージをもっとポジティブに 積極的に通信制を選ぶ時代
通信制高校は、3年以上在籍し、74単位以上を取得することなどが卒業に必要な条件となります。
ワオ高校はオンライン高校で、専用の学習ツール「UMU」を使って、学習を進め、高卒認定ではなく、全日制などと同じ高校卒業資格が取れる学校です。
全日制の高校との違いとして「学校のことをする時間を自分で決められるので、学校以外の好きな学びに時間を当てられる」と説明したS・T君。さらにワオ高については「オンライン上に全国から生徒が集まってくるので、面白い生徒や先生が多い」とその特徴を語りました。
では、実際のワオ高生の日常はどのようなものなのでしょうか。2人は、実際のスケジュールを示しました。
N・Kさんの場合、自分で選んだ必修授業と起業コースの授業やミーティングを中心にしたスケジュールを組んでいます。
朝起きるのが苦手なので、朝はなるべく予定を入れず、主な動きは午後から。夕方からは自分が力を入れているボランティア活動や100人を目標に「1対1」で話す活動などに取り組んでいます。
S・T君は、あまり予定を詰めたくないタイプ。必修授業以外はなるべく予定をフリーにしておき、空いた時間を使って臨機応変に、学習や部活動のミーティング、起業コースでのタスクをこなすようにしています。
設立して3年の新しい学校で、校風もまだ定まっておらず、自由さを感じてワオ高校を選んだというS・T君。
オンライン高校だと友人関係を心配するという声もよく聞かれますが、N・Kさんは「友人関係は心配ない! バーチャルキャンパスでの出会いやスクーリングを通じて仲良くなれます。人付き合いをあまりしたくない人はそれもいい。人との付き合い方も自分で自由に選べます」と参加者に呼びかけました。
在校生の2人にとって、スクーリングでの食事のおいしさも魅力の一つ。
あまり先生らしくない先生が多く、仲の良さも生徒に伝わってきて、それがワオ校の雰囲気に反映されていると感じているそうです。
2人は「通信制高校には活動的な人が多い」と言います。
「今は、積極的に通信制高校を選ぶ時代! 熱意を持ってやりたいことをやることができる環境がワオ高校にはあります。その環境を活かすのは自分次第。周りの人のやる気にも良い影響を受けます。ぜひ、通信制高校にもっとポジティブなイメージを持ってほしい!」と締めくくりました。
自分の武器(2年生、T・M君)
起業コースで活動中のT・M君の夢は、海外で活躍するサッカー選手になること。
そのために、小学3年生の時に、どうしても通いたいサッカースクールに入るため家族を説得して岐阜から埼玉へ引っ越し、小学4年の時には海外へサッカー留学するなど、夢に向かって突き進んでいます。
そんなT・M君がアオハル先生のプレゼンテーマに選んだのは「自分の武器」です。
「犬好き」がまさかの出会いを呼ぶ
「生きていくための自分の武器とは何でしょうか」。T・M君は、参加者にそう問いかけます。
人よりすぐれた運動能力、高い学力、英語やスペイン語などたくさんの言語が話せる力…。いろいろなものが考えられる中、T・M君はある経験を話してくれました。
それは、中学3年の時、スペインのレオンという都市に3カ月間サッカー留学した時のことです。
毎日歩いて練習場に通う時、シェパード犬を連れて歩く夫婦とすれ違っていました。犬が大好きなT・M君は、その犬があまりにかわいくて、毎日触らせてもらっていました。
すると、ある日突然、飼い主の夫婦から日本語で話しかけられたのです。そこから仲良くなり、自宅に招かれ、日本食を食べさせてくれ、さらには本格的なスペイン語のレッスンをしてもらうまでになりました。
「本当に良い出会いだった。でもその理由は僕が犬好きだったから。犬好きでなかったら、こんな出会いはなかった」とT・M君は振り返ります。
「犬が好き」というのは、一見すると自分の武器になるようには思えません。でもT・M君はこの経験を経て「どんな小さいことでも自分の生きていく武器になる。車が好き、ゲームが好き、写真を撮るのが好き。どんな些細なことでも、いつかのタイミングで武器になる瞬間がくる」と感じたそうです。
最後に「このプレゼンを聞いている人にも、自分の『好き』を通じて、いろんな武器を身に付けていってほしい!」と呼びかけて締めくくりました。
地政学 学校では学べないことに興味を(2年生、T・A君)
ワオ高の自由な時間を使って好きな学びを究めているT・A君は、アオハル先生として「地政学」をテーマにした授業を企画しています。
世界各国の動きを視野広く分析する
T・A君はたまたま手にとった本をきっかけに、地政学を学び始めました。
まず、地政学が始まった帝国主義の時代、二つの派閥に分かれて主張された地政学の歴史について解説しました。
イギリス、アメリカ、日本のような海洋国家と、ロシアや中国などの大陸国家の違いについても説明。
現在は、海を制するものが世界の覇権を握ると言われる時代になり、世界の交易の大部分を担う海上航路の重要地点(チョークポイント)を、さまざまな大国が重要視していることを、地図などを示しながら分かりやすく説明しました。
地政学的に見て日本は、周辺諸国の海洋進出と無関係ではいられない立ち位置にあります。
こうした学びは、学校の教科書などで詳しく教わるわけではありません。
T・A君は「学校で教わることだけでなく、それ以外の大切なことにも興味を持ってほしい。自分たちのように、幅広いことに興味を持って、自分の『好き』を増やしていってほしい」と、興味あることを学び続ける楽しさを伝えました。
ワオ高らしさを体現している起業コースのメンバーたち。オープンスクール後には参加者にアンケートを実施し、リアルな感想をフィードバックとして実際の事業をさらに良いものにしようとしています。
参加者からは「とても面白いプレゼン」「もっといろんな話を聞いてみたい」という声が寄せられていました。
メンバーの活動はこれからさらに活発になっていく予定です。
興味のある方は、ぜひ起業コースの学びに参加してほしいと思います!